今日の月は、笑っている。にっこりと。ハンモック見たいに口を左右に大きく広げて
- 2020/06/29
- 08:00

三日月の表現 空は、もう暮れ始めている。先生の右肩の上に、白い月が見えた。 今日の月は、笑っている。にっこりと。ハンモック見たいに口を左右に大きく広げて。私には、両方のほっぺにくっきりできた、えくぼの形までが目に浮かぶようだった。小川糸さんのつるかめ助産院より...
溶岩のような怒りが込み上げ、私の体を突き抜いた
- 2020/06/29
- 08:00

怒りが膨らんでいく表現 話しているうちに、溶岩のような怒りが込み上げ、私の体を突き抜いた。今まで、こんなにも巨大な感情を、心のどこに閉じ込めて生きてきたのだろう。怒りがぐんぐんと膨張した。小川糸さんのつるかめ助産院より...
クリームからはほんのりと黒糖とチョコレートの味がして、舌の上でとろけるようだ
- 2020/06/29
- 08:00

美味しそうなケーキの表現 島に来て以来初めて食べるちゃんとしたケーキに、思わす心がぴょんぴょんと飛び跳ねそうだった。ワクワクしながらフォークで切り取り口に含むと、クリームからはほんのりと黒糖とチョコレートの味がして、舌の上でとろけるようだ。小川糸さんのつるかめ助産院より...
あっという間に瞳の表面が涙でいっぱいになった
- 2020/06/29
- 08:00

じわじわと涙がでる表現「マリリーン、お誕生日おめでとう」 歌が終わり、いくつもの声が重なる。「ありがとう」 そう言ったら、あっという間に瞳の表面が涙でいっぱいになった。小川糸さんのつるかめ助産院より...
疲れ切った心にふわりと毛布がかけられるような、深い眠り
- 2020/06/29
- 08:00
パクチー嬢の瞳は、いつ見ても本当に曇りがなくて、一番星のようだ
- 2020/06/29
- 08:00

楽しかった時を思い出して瞳の表現 その時の様子を思い出したのか、パクチー嬢が目を輝かせる。パクチー嬢の瞳は、いつ見ても本当に曇りがなくて、一番星のようだ。小川糸さんのつるかめ助産院より...
小説に出てきた名言 小川糸さんのつるかめ助産院より
- 2020/06/29
- 08:00

小川糸さんのつるかめ助産院より「まりあちゃん、そんなにおっかない顔して料理しないの」 包丁で人参を刻んでいると、さっそく、先生から厳しいヤジが飛んできた。「料理が、まずくなっちゃうさ。ごはんを作る時はね、常に笑顔で、明るい気持ちで作らなきゃ。料理っていうのは、それを作る人の赤ん坊みたいなものなんだよ。悲しい気分で作ったら、食べる人も悲しくなるじゃない」「本当はね、みーんな、生まれる時に神様からなん...
ガーゼみたいに柔らかな、優しい声が響いてくる
- 2020/06/28
- 08:00

「戻ってくればいいんじゃない? まりあちゃんがそうしたいんなら。ここに、居たいだけ居ればいいさ。何があったか知らないけど、ここに居るのが幸せなら」 ガーゼみたいに柔らかな、優しい声が響いてくる。小川糸さんのつるかめ助産院より...
のんびりした調子で土の香りのする声を出す
- 2020/06/28
- 08:00
泣きたい気持ちが、ストローで吸い上げるようにきゅーっと胸元までせり上がってくる
- 2020/06/28
- 08:00

別れの辛さの表現 さよなら、南の島。ありがとう、つるかめ助産院。 私は何度もその言葉を繰り返した。たった三日間留まっただけなのに、泣きたい気持ちが、ストローで吸い上げるようにきゅーっと胸元までせり上がってくる。小川糸さんのつるかめ助産院より...
バラの花びらが舞い降りてきそうな夕暮れの空だ
- 2020/06/28
- 08:00
泡のような高揚感がおなかの底からふつふつと湧き上がってくる
- 2020/06/28
- 08:00

自然の美しさに興奮する表現 果樹園を通り抜けながら、つい先ほどまで感じていた怖さは、潮が引くように消えていった。逆に、泡のような高揚感がおなかの底からふつふつと湧き上がってくる。こういうのを真似して作られた都会のオアシスは知っていても、ここは正真正銘本物のオアシスだ。呼吸していると、体がみずみずしく潤ってくるのを感じる。空気がおいしい。小川糸さんのつるかめ助産院より...
大きなグレーの雨雲が、ベレー帽のように島全体をすっぽりと覆っているのだ
- 2020/06/27
- 08:00

雨雲の表現 今日は薄曇りだ、少し海が荒れている。もうすぐ雨が降るかもしれないということは、島暮らし初心者の私でも、なんとなくわかる。大きなグレーの雨雲が、ベレー帽のように島全体をすっぽりと覆っているのだ。小川糸さんのつるかめ助産院より...
空は、すでに夕暮れの準備をし始めている
- 2020/06/27
- 08:00
懐中電灯のように、月がこうこうと夜空を照らしている
- 2020/06/27
- 08:00

十五夜の表現 空を見上げると、懐中電灯のように、月がこうこうと夜空を照らしている。ほぼ完璧な円に近い。もしかしたら、今夜は十五夜かもしれない。木々の葉っぱが、月明かりを受けてぼんやりと浮かび上がっている。小川糸さんのつるかめ助産院より...