読書を趣味に ≫ 動物、昆虫、植物の表現、描写を小説から学ぶ
黒い犬が濡れた鼻を突き出していた
- 2021/06/18
- 11:42

背後で犬の鳴き声がした。振り向くと、民家の門の隙間から、黒い犬が濡れた鼻を突き出していた。薫子と満里子の剣幕におびえたのか、紺色の瞳でこちらを睨みつけ、威嚇するようにキャンキャンと吠えている。柚木麻子さんのあまからカルテットより...
一羽の鳩がぐるぐると喉を鳴らし、淡いピンク色の胸をのけぞらせた
- 2021/05/08
- 23:30

一羽の鳩がぐるぐると喉を鳴らし、淡いピンク色の胸をのけぞらせた。ちょん、ちょん、とダイアナの足下までジャンプしてきたが、こちらにその気がないのを察すると、たちまちふっくらしたお尻を向けて去って行った。柚木麻子さんの本屋さんのダイアナより...
真っ黒な目は濡れていて焦げ茶の毛はまるでキャラメルのようになめらかだ
- 2021/05/04
- 16:41
犬がなついてくる表現
- 2020/06/26
- 08:00
肉厚の小判のような形をした葉っぱ
- 2020/06/25
- 08:00

ただ植物だけが勢いよく生い茂り、人が住んでいそうな気配はなく、辺りはひっそりと静まり返っている。足元には点々と、肉厚の小判のような形をした葉っぱが落ちていた。道の両脇に、びっしりと背の高い木が生えてトンネルのようになっている。そのせいで、そこだけがまだ昼間なのに薄暗かったのだ。葉と葉の間から光がこぼれ、プラネタリウムのようだった。すると、「もしかして、さすらいを探しに来た人」小川糸さんのつるかめ助...
しろつめ草の表現 真珠を撒いたように輝いている
- 2020/06/06
- 08:00
ウサギの描写 よく磨かれたシンクのような、シルバーグレーのきれいな毛並み。
- 2020/06/05
- 08:00

よく磨かれたシンクのような、シルバーグレーのきれいな毛並み。 耳の内側の、ほんのりとしたサーモンピンク。 コーヒーゼリーのようにつるんとした真っ黒な目。 どれも、このウサギが今まで大事に飼われていたことを、無言のうちに物語っていた。小川糸さんの食堂かたつむりより...
月桂樹が黄色い花をびっしりとつけていて、夕陽を受けて金色に輝いているのが見えた
- 2020/05/17
- 08:00
落日を吸って橙色に光っている
- 2020/04/23
- 08:00

太陽を正面に見て、泰造はクヌギ林の林道を歩いていた。行く手の落葉が、落日を吸って橙色に光っている。ヒグラシの澄んだ声が、暮れかかる空に、吸い込まれるように響いていた。道尾秀介さんの向日葵の咲かない夏【中古】 向日葵の咲かない夏 / 道尾 秀介 / 新潮社 [文庫]【メール便送料無料】【あす楽対応】posted with カエレバ楽天市場AmazonYahooショッピング7netWowma...
昆虫、動物の表現、描写をおすすめ小説から学ぶ
- 2020/03/15
- 20:02
二匹の猫が大きな顔をしている。一匹は、部屋の真ん中に置いた炬燵の布団の上で丸くなっているし、もう一匹は金属製のボウルに顔を突っ込んで、がつがつと餌を貪っていた。堂場瞬一さんの雪虫より ふと、空を見た。雲ひとつない高い秋空に、トンボが二匹ふわふわと糸くずみたいに浮かんでいる。森沢明夫さんのエミリ小さな包丁より...