読書を趣味に ≫ 臭い、香りの表現、描写
醤油と砂糖が絡んだ甘い香り
- 2022/01/12
- 18:48

じわっと口の中に唾液がこみ上げる。急に痛いほどの空腹を覚えた。無意識に腹を片手で押さえながら、紫紋は吸い寄せられるように戸口に近づいた。手を伸ばして横に引くと、拍子抜けするくらいすらりと戸が開いた。 とたんに、いっぱいのかつおの香りに包まれた。醤油と砂糖が絡んだ甘い香りと、鍋の中でやわらかく何かが煮詰まる音。紫紋は室内を見渡した。原田マハさんのまぐだら屋のマリアより...
馥郁(ふくいく)とした香りは、追いがつお
- 2022/01/12
- 18:30

ふと、かすかな香りが鼻先をかすめた。馥郁(ふくいく)とした香りは、追いがつお。煮えたぎる湯に向かってさっと放てば、こんなふうに香りが花束のように広がるのだ。原田マハさんのまぐだら屋のマリアより...
駅構内はすえて臭いか充満し
- 2021/01/16
- 17:43