○○のおかげで人生が一段と楽しくなった ≫ 酒、飲み物の表現、描写
とくとくとくと小気味の良い音が鳴り響くと、皆も口を閉じた
- 2021/01/14
- 16:22

「そいじゃま、ひとつ」 言うや否や、瓶の口を一気に傾けた。「あ」と声を上げるのを無視して、角度を固定し耳を澄ます。とくとくとくと小気味の良い音が鳴り響くと、皆も口を閉じた。 ぎりぎりのところまでスピードを緩めず、溢れる一歩手前で瓶の口を上げ、くるりと回す。すると最後の一滴が落ちたところで、表面張力が完成する。透明なレンズのように表面が盛り上がったグラスを、俺はボスの手元に滑らせた。坂木司さんのウイ...
喉を滑り落ちる酒のきりりとした風情に、俺は思わず目を閉じる
- 2021/01/14
- 16:08
香りが抜群によくて、喉ごしは辛口。でも飲んだあと、なぜか口の中がほんのり甘いんです
- 2021/01/14
- 09:11

「そんなにうまい酒なのか」 「香りが抜群によくて、喉ごしは辛口。でも飲んだあと、なぜか口の中がほんのり甘いんです」 もちろん後に残ったり、悪酔いなんてしません。俺がそう言うと、ボスはごくりと喉を鳴らした。坂木司さんのウインター・ホリデーより...
グラスの中で琥珀色の液体がゆらゆらと揺らめいている
- 2020/12/22
- 06:00
コーラの炭酸にちりりと舌を灼かれながら
- 2020/12/02
- 18:00

「ケンカでもしたの?」 さらりとコブちゃんがたずねる。「まあ、そんなとこです」 俺が答えると、それ以上突っ込むことなくうなずいた。俺はコーラの炭酸にちりりと舌を灼かれながら、再び頭を下げる。「ご迷惑、おかけしました」坂木司さんのワーキング・ホリデーより...
夜中のオフィスに、炭酸の弾ける音が響いた
- 2020/11/01
- 12:00

いつも通りに能勢が缶ビールを手に取ってから、お疲れ様っ、と三人で声を掛け合い、それぞれのプルタブを引いた。夜中のオフィスに、炭酸の弾ける音が響いた。東野圭吾さんのマスカレード・ナイト...
芳醇な香りが喉から鼻にまで広がった
- 2020/09/22
- 21:00

憲三はとっておきだという灘の清酒を出してきた。江戸切子のグラスで口に含むと、芳醇な香りが喉から鼻にまで広がった。冷酒は飲みやすく、ほどほどにしなければと思いつつ、伯朗は立て続けに三杯も飲んでしまった。東野圭吾さんの危険なビーナス...
ぽんという破裂音とともに中に入っている液体がざわめくように発泡する
- 2020/09/17
- 21:00

落合の前にグラスを置き、シャンパンの封を開けた。ぽんという破裂音とともに中に入っている液体がざわめくように発泡する。ふたつのグラスにシャンパンを注ぐと、私は落合の向かいに座った。薬丸岳さんの誓約...
爽快感が喉から全身に広がっていく
- 2020/08/19
- 21:00

ビール喉こしの表現 ネクタイを外し、冷蔵庫から缶ビールを取り出すと、立ったままでごくりと飲んだ。爽快感が喉から全身に広がっていく。ふうーっと息を吐きながら、ローソファーに腰を落とした。東野圭吾さんの真夏の方程式...
一口含んだだけで、樽を想起させる木の香りが広がった。やがて口の中に甘みが残り
- 2020/08/18
- 09:00

ワインの表現 厨房から栓抜きを取ってくると、「あなたもどう?」と誘われた。「いいんですか」「一人で飲むより二人のほうが楽しい」 成実は厨房に戻り、数少ないワイングラスを棚から出した。 ロビーのテーブルを挟み、乾杯した。一口含んだだけで、樽を想起させる木の香りが広がった。やがて口の中に甘みが残り、それに引きずられるように、また一口飲みたくなる。東野圭吾さんの真夏の方程式...
グラスの氷をからから鳴らし、成実の言葉を吟味するように
- 2020/08/15
- 21:00