読書を趣味に ≫ 話し方、会話の表現、描写を小説から学ぶ
胸の奥底からヘドロを吐きだすように言う
- 2022/10/24
- 21:36
古手川の口調が俄に粘り気を帯びる
- 2022/06/11
- 08:13

「子供が憎いから殺す。カネ目当てで殺す。それなら胸糞は悪いけど、理由がある分まだマシだ。でもな比嘉美礼という女の子は大した理由もなく、ただパチンコよりも親の興味を引かなかったから殺された。それも積極的な殺し方じゃない。車内に置き去りにされただけだ。まるでモノみたいな扱いを受けたんだ」 古手川の口調が俄に粘り気を帯びる。中山七里さんのヒポクラテスの憂鬱より...
しゃべるたびに首に筋を立て
- 2021/12/26
- 14:07

しゃべるたびに首に筋を立て、眉を寄せるのが癖になっているのでそこに皺がくっきりと刻みこまれている鳥ガラみたいな中年女は、とうとう花を咲かせることもなく女をリタイアしたのであろうと生徒たちから噂されている御崎藤江だった。東野圭吾さんの同級生より...
さくっとまとめて高速で話した
- 2021/09/14
- 16:20

私は、厚志君の披露宴で久美さんに出会ったこと、千華の披露宴でスピーチをすることになって実は久美さんに相談したこと、千華のだんなさまの主賓だった鈴木社長のスピーチを指導した和田日間足のこと、その男がトウタカのブランディングプロジェクトのコンサルタントになったことなどを、さくっとまとめて高速で話した。原田マハさんの本日は、お日柄もよくより...
私の疑問をすくい上げるように
- 2021/09/12
- 09:17

でも、どうして千華に相談していたことまで見抜いたんだろうか。 私の疑問をすくい上げるように、久美さんは続けた。「片思いしてて、告白できなくて、何かが理由で失恋した。それを知っているからこそ、千華さんはあなたにスピーチを頼んだのよ」原田マハさんの本日は、お日柄もよくより...
二人の会話の谷間に落ち込んでしまった格好
- 2021/08/08
- 18:26
彼女の言葉は頼りなく夜気に消えた
- 2021/06/06
- 10:42
あら、という口の形を作った
- 2021/04/20
- 13:36
口からつるりと文句が洩れた
- 2021/04/07
- 07:58
柳澤の言葉は宙に溶けた
- 2021/02/22
- 19:01

「そうか……そうかもしれないな。そうあって欲しいってところか……」何か言いたそうだったが、柳澤の言葉は宙に溶けた。この会話が彼にとって居心地の悪いものであろうことは、容易に想像できる。堂場瞬一さんの長き雨の烙印より...
階数表示を見上げながら、カッちゃんは拗ねた物言いを糊塗するように呟いた
- 2021/02/17
- 08:21
機械じかけのように、唇だけを小さく動かした
- 2021/02/03
- 08:21
なるべく平易な口調で真柴は訊ねた
- 2020/12/27
- 12:28
薄闇の中に月のように白い顔を浮かべて、唇を閉じたままだった。
- 2020/12/19
- 18:00
胸に抱いていた小鳥を放つように、思い切って言った
- 2020/12/11
- 21:00