○○のおかげで人生が一段と楽しくなった ≫ 表情の表現、描写を小説から学ぶ
能面のような表情のない白い顔
- 2020/12/19
- 20:00
よく磨かれた紫檀(したん)の座卓にさかさまに映っている顔には表情がなかった
- 2020/12/19
- 18:00
その表情には細波(さざなみ)さえ立たなかった
- 2020/12/07
- 09:00

「どこに毒物が仕掛けられていたのかが判明したんです。様々な科学的見地から、浄水器の中と考えて、まず間違いありません」 薫は綾音の顔を凝視したが、その表情には細波(さざなみ)さえ立たなかった。澄んだ目を草薙に向けたままだった。東野圭吾さんの聖女の救済より...
明晰な表情がふいに毀(こわ)れた。奥歯が軋むほどに唇を引き結び、きっかりと椿を見据えたまま陽介は答えた
- 2020/10/20
- 09:00

「どこも悪くない人が、どうして病院にいるのかしら」 明晰な表情がふいに毀(こわ)れた。奥歯が軋むほどに唇を引き結び、きっかりと椿を見据えたまま陽介は答えた。「おばさんのことはよく知らないけど、ぼくはおじいちゃんと約束をしました。男と男の約束だから言えません」浅田次郎さんの椿山課長の七日間より...
ふっと口の端を曲げた
- 2020/09/23
- 18:00

「あら、海外の話をしたいなら、いくらでも付き合うわよ。この間だって、ドバイに行ってきたんだから」祥子が対抗するようにいう、「そうですか。だったら、今度是非」優磨は受け流し、ふっと口の端を曲げた。東野圭吾さんの危険なビーナス...
無数の皺が曲線を描いたままで固まった
- 2020/08/20
- 00:00
顔つきが、途端に険しくなった。目元の陰影が濃くなっている
- 2020/07/16
- 08:00

急に表情が険悪になる表現「秋葉、釘宮真紀子さんって知ってる?」 柔和だった彼女の顔つきが、途端に険しくなった。目元の陰影が濃くなっている。「本条麗子さんの妹でしょ。あなた、どうして知ってるの?」東野圭吾さんの夜明けの街でより...
ブラックコーヒーの苦みがそのままこびり付いたような眉間のしわだけが
- 2020/07/07
- 08:00

眉間のしわの表現「ハルーねぇねぇハルハルー」 話しかけても、ハルは携帯を見つめたまま顔をあげてくれない。ブラックコーヒーの苦みがそのままこびり付いたような眉間のしわだけが、オレを見ている。チビだし茶髪だし軽そーにしゃべるし、ハルはオレのことを嫌いなのかもしれないな、ちょっとショック。朝井リョウさんのもう一度生まれるより...
顔から感情が消えた
- 2020/06/24
- 08:00

「大樹、それはええな。ほな、ついでに教えてくれ。なんで、大阪の叔母さんのところに行かへんねん? ここに残りたい理由はなんや」 大樹の顔から感情が消えた。暫くじっと考え込んでから、「僕、逃げたくないんです」とぼそりと言った。真山仁さんの海は見えるかより...
まるでそういう型にセメントを流し込んで作ったかのようなつるりとした無表情
- 2020/06/17
- 08:00

クールな表情の描写「次の方、どうぞ」 議長の声に、知子は我に返る。席に戻った議長の顔は、また、まるでそういう型にセメントを流し込んで作ったかのようなつるりとした無表情に戻っていた。朝井リョウさんの世にも奇妙な君物語より...
ロボットのような無表情さだった
- 2020/06/08
- 08:00

無表情の表現 「中耳炎ですね。鼓膜を切って、膿を出せば痛みも楽になるでしょう」と耳鼻科医が言った。いつもと同様の、ロボットのような無表情さだった。伊坂幸太郎さんのバイバイ、ブラックバードより...
まるで青梅みたいに表情を固くしたまま
- 2020/06/05
- 08:00
緊張の糸の結び目が緩んだような、ほっとした表情
- 2020/06/05
- 08:00
陰気な表情が鉄錆のように顔にこびりついている
- 2020/05/23
- 08:00

暗い顔をしてちゃいけないな、と直貴は鏡に向かって呟いた。長い間、特に剛志の事件があってからは辛いことばかりだったので、陰気な表情が鉄錆のように顔にこびりついている。しかしそれでは人に好感を持たれることは少ない。東野圭吾さんの手紙より...
アルコールで頬を染めながらも
- 2020/05/14
- 08:00

酒の入った表情の表現をおすすめ小説から学ぶ 早々と酔っ払った沖野の口をついて出てくるのは、いつしか愚痴ばかりになっていた。 沙穂がアルコールで頬を染めながらも、いつもと変わらない物腰で聞き役に回ってくれているのをいいことに、沖野は溜まっていた憂さをどんどん吐き出した。雫井脩介さんの検察側の罪人より...