埒外(らちがい)とは? 小説に出てきた難しい言葉
- 2019/12/11
- 08:00
意味は? ある物事の範囲の外。「関心の埒外にある」「優勝候補の埒外にしりぞく」「思いつかなかった……まあ、今さらだべさ」 言って笑った。 車に戻り、またも杷木は考え込んでしまう。理解の埒外だった。まだ、考えたこともなかった、なら分かる気がする。沢木冬吾さんのライオンの冬より...
女性の見た目の表現、描写
- 2019/12/11
- 08:00

小柄で地味な丈の長いワンピースを着て、白髪の交じった頭髪をひっつめにしている。今年五十二歳ということだが、六十以下には見えない。沢木冬吾さんのライオンの冬よりドアが開いて神崎真紀子が入ってきた。グレーのスーツに白いブラウスという出で立ちで、黒い髪を後ろで結んでいる。東野圭吾さんの人魚の眠る家より 玄関が開いて夫人が姿を現した。色白で顎が細い輪郭、一重で切れ長の目は、さぞかし和服が似合うだろうと思...
男性の見た目の表現、描写
- 2019/12/11
- 08:00

後部座席には、新手の東南アジア人が座っていた。スペイン系らしい。手入れの行き届いた口ひげ、造形に凝り過ぎて滑稽にも見えてくる妙な形のサングラス。彼は手振りひとつで、そばにいた阿久津を下がらせた。沢木冬吾さんのライオンの冬より 男はゆっくりと近づいてくる。背が高く、浅黒い肌、角張った顎。髪は短髪。沢木冬吾さんのライオンの冬より 今日もきちんとダークグレーのスーツを着こみ、ネクタイを綺麗なえくぼがで...
凌駕(りょうが)とは? 小説に出てきた難しい言葉
- 2019/12/10
- 08:00
跋扈(ばっこ)するとは? 小説に出てきた難しい言葉
- 2019/12/10
- 08:00

意味は? 【「後漢書梁冀伝」より。「跋」は踏む意。「扈」は魚をとる竹籠。魚が籠にはいらず、おどりはねることから】わがもの顔に振る舞うこと。のさばりはびこること。 「悪徳業者が-する」 希望はかけらさえ見いだせず、絶望をまとった悪意が跋扈している。沢木冬吾さんのライオンの冬より クリーチャーが跋扈するテレビゲームの舞台に似つかわしい禍々しさが漂っている。沢木冬吾さんの約束の森より...
僥倖(ぎょうこう)とは? 小説に出てくる難しい言葉
- 2019/12/10
- 08:00

意味は? コトバンクより1 思いがけない幸い。偶然に得る幸運。「僥倖を頼むしかない」「僥倖にめぐりあう」2 幸運を願い待つこと。「生死の境の中に生きることを―しなければならない運命」〈有島・生れ出づる悩み〉 終戦四十六年の去年、ほんの偶然から浦瀬の遺族が見つかった。僥倖とでも言うべき出来事だった。東京で行われた終戦記念式典を伝えるニュース映像に、"不戦、誓いの言葉"を読み上げるまだ高校生だった浦瀬肇と...
空の描写
- 2019/12/09
- 08:00

空は陽の支援が切れかかっているようで、濃い色に変わっていく。沢木冬吾さんのライオンの冬より 空はソーダ色で、果てしなく澄み切っていた。ふたつあった雲は、ホイップクリームのように、まだ並んで浮かんでいる。奥田英朗さんのナオミとカナコより 薄曇りの空は、万遍なくスプレー塗装したかのように表情はなく、遠近感もなかった。奥田英朗さんのナオミとカナコより 強風は相変わらずだが、雲が切れはじめ、空が見えてき...
2019年12月に読んだ小説ランキング
- 2019/12/08
- 09:00

読書好きになって2年ほどの男が毎日読書するようになった。そんな男が2019年12月に読んだ小説の中からおすすめ小説をランキング読書苦手な方にもおすすめです。12月は最初は堂場瞬一さんのバビロン秘文字を読みました。胎動篇、追跡篇、激突篇と三冊とボリュームたっぷりでした。次は東野圭吾さんのカッコウの卵は誰のものです。東野圭吾さんはどの作品も引き込まれます。東野圭吾さんのカッコウの卵は誰のものおすすめ度 4.0感動...
室内の表現、描写
- 2019/12/08
- 08:00
上条伸行の書斎は、南側に窓のある明るい洋室だった。広さは八畳程度で、壁際には書棚やサイドボードがあり、窓を背にして座るように机と椅子が配置されていた。東野圭吾さんのカッコウの卵は誰のものより...
東野圭吾さんのカッコウの卵は誰のものに出てきた表現、描写
- 2019/12/08
- 08:00

東野圭吾さんのカッコウの卵は誰のものより エレベータで十階に上がり、1025号室のドアをノックした。間もなくドアが開き、二十センチほどの隙間から、緋田の眼光鋭い顔が覗いた。「間違いありません」 その短い一言は、銅鑼(どら)のように緋田の頭で鳴り響いた。だが彼は、身体がぐらつきそうになるのを懸命に堪えた。 世津子は困ったように眉の両端を下げた。カッコウの卵は誰のものposted with ヨメレバ東野圭吾 光文社 2013...
冬の表現、描写
- 2019/12/08
- 08:00

低い重い雲の下。冬枯れた木立の中に、ふたりの吐く白い息が流れる。沢木冬吾さんのライオンの冬より 駅を出ると、途端に寒風に襲いかかられ、全身が固まった。堂場瞬一さんのバビロンの秘文字より 頭を締めつけるような寒気が街を覆っていた。空は鈍色に曇っていた。荒は自分の肩を抱きながら、とりあえず駅舎に入った。雫井脩介の虚貌より スマホで店を検索しようと立ち止まり、凍えた両手に息を吐く。呼吸は白く、煙のよう...
視線、眼差しの表現、描写
- 2019/12/08
- 08:00

「分かっています。説じゃしょうがない、説じゃね……」瞳に暗い光がさす。「だがこの説が、真実だと確信している。」沢木冬吾さんのライオンの冬より 口元は緩んでいるが、柚木の目には鋭い光が宿っていた。下手なごまかしはきかないぞ、と威嚇的に語っていた。東野圭吾さんのカッコウの卵は誰のものより 緋田は老眼を補うように目を細めて写真を見た。東野圭吾さんのカッコウの卵は誰のものより「できましたら、二人だけで」柚木...
おすすめ小説 東野圭吾さんのカッコウの卵は誰のもの
- 2019/12/07
- 08:00

東野圭吾さんのカッコウの卵は誰のものおすすめ度 4.0感動する 😢😢😢😢笑える 😄スリル 💓💓💓ビックリ 😲😲😲先が気になる 👀👀👀👀👀ほのぼの 🐹ためになる 💮💮💮心に残る 💟💟💟💟切ない 💛💛💛💛怖い 😱重い 💜往年のスキープレーヤー緋田宏昌は、妻の智代の死を機に驚くべき秘密、一人娘の風美は実の娘ではないということを知ってしまう。智代は宏昌が海外遠征中に風美を出産したのだが...
人の表情の表現、描写
- 2019/12/07
- 08:00

小谷は眉を八の字にし、下唇を突き出した。東野圭吾さんのカッコウの卵は誰のものより 世津子は困ったように眉の両端を下げた。東野圭吾さんのカッコウの卵は誰のものより 美咲の唇の端がわずかに持ち上がった。皮肉に笑おうとして、ぎりぎりで思い止まったのだと分かる。堂場瞬一さんのバビロンの秘文字Ⅲ 激突篇より 自分の存在価値そのものを否定されたように、下唇を突き出して情けない顔つきになった。堂場瞬一さんのバ...
夏の表現、描写
- 2019/12/07
- 08:00

クルマから降りると、オーブンに入ったような気分にさせられる。雲一つない空からの直射日光と、それを上回るほどに強烈なアスファルトの照り返しが、ほんの数歩歩いただけでも気力を奪う。井上夢人さんの魔法使いの弟子たちより 東京はもう夏の陽気だった。コンクリートの地面から照り返しが、脛をじりじりと焦がし、風がないため熱気が公園全体に溜まっている。汗が顔に浮かび、呼吸も荒くなってきた。奥田英朗さんのナオミと...